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全力日和

俳優 窪田正孝さんに前のめり

花子とアン #45

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黒板にイタズラ書きされた相合い傘の微笑ましさから一転、色々なものを含んだ重たい回でした。お騒がせなことを次々しでかしてしまう花子。とうとう教師として行き過ぎな行為、気の毒な境遇にある生徒を夜中に〝教会の本の部屋〟へ連れていき大騒ぎになってしまいます。校長からは暗に「辞めろ」と言われしょんぼり…。朝市ももう庇いきれません。 「教師ってのは子どもの人生を預かる責任の重い仕事だっておらは思ってる。はなにもその覚悟があるだけ?はなは心のどっかで思ってるじゃねえだけ。本当はこんな田舎の学校の教師になんかなりたくなかったって。」 初めてはなに浴びせられる、朝市からの厳しい一言。もちろん言葉通りの意味ですが、私にはなんとなく、朝市がずっと心の中にしまってきた、小さなコンプレックスが頭をもたげた瞬間にも思えました。中園ミホさんは元々こういう〝育った環境による生き方や考え方の違い、そこから生じる齟齬〟を描くのが上手い脚本家だと思ってましたが、女学校時代にはこの要素があまりなく、意外だったんです。ようやく中園色が出てくるということでしょうか。 雑誌ステラのインタビューで窪田さんが言っていた「花子と一緒に先生になれて嬉しいけど、ライバル心も同時にある」ってのはこれだったのかな?朝市の目にもいまの花子は「都会育ちののんきなお嬢さん」。田舎育ちなことにコンプレックスを感じながらも、自分と同じ志を彼女にも持ってほしいという朝市の、親の愛情のような視点。そして、写真のシーン。花子の東京での10年間を文通を通して誰よりもよく知っている朝市だからこそ、ああやって「許してやってほしい」と花子のために頭を下げる事ができるんだよね。 ここへ来て、色々撒いてきた種が少し実をつけてきたのかな、という朝市の複層的なキャラの仕上がり。う〜ん、繰り返しになりますが、ミーハー心をくすぐられてキャーキャー言ってた昨日から一転、今朝はホントに考えさせられる回になりました。 一方の花子も「気持ちはわかるよ…」という浅はかさで…。ここらへんの匙加減も上手いですね。東京で前向きに頑張ってきたものの〝何か〟が欠如してる。これが一般的に言われる「お嬢さん育ち」とか「世間知らず」とかいうことになるのかな。この「よかれと思って」の食い違い、私達の生活の中にもゴロゴロ転がっているテーマだけに、なんだか身につまされるというか…花子にも同情できるんです。やるせなくてあ〜あって、溜息つきたくなるような気持ちになって…ちょっと涙が出ました。もしかして、私自身が中園さんの術中に嵌まりつつあるのか?(笑) なかなかに〝イタい〟ヒロインですが、ラストシーンの俯く表情、だんだん引きの絵になって映る小さな背中を観て、花子の転機、のようなものを感じました。このイタさは敢えてのものと信じたいです。^^ こぴっと頑張れ、花子!